3-2:この生き方が間違っていないと思えた一冊の本
この章を書くにあたって、
第1章を書き始める前とはまた「別の何か」によって、
私の筆はぴたりと止まっていました。
あれから現在に至るまでの、
一体、「何」を語るのか。
変化が多すぎて、大きすぎて、
苦しかったし、夢中だったし、
細かい出来事を覚えていないし。
いわば、
人生を一度分解して、
組み立て直したぐらいの、新生私なのです。
あぁ!
だからそれを書けばいいんだ!!
なんだ!
って思えて書いたのが前話なのです。
その後で、
ふと手にしたアドラー心理学の本に、
私がいまここに綴っている、
息子との経験から学んだ過程、考え方、とらえ方、
マインドセットから今後の生き方についてまで、
6年かけて私が学びとったこと、今も学んでいること全てが
そこに書かれていて驚愕しました。
びっくりしすぎて、一晩で読破しましたけど、
私が私の人生を生きること、
これを導いてくれた息子、
支えてくれた家族や友達、
そしてそれに向き合って気付けた私自身に、
言いようのない感謝が湧きました。
今まで名前だけは知っていたし、
たまにいい言葉を見かけたりはしていたけれど、
まさかこんな出会いをするとは思っていませんでした。
ふと手にしたのも必然だったのだなぁと思いました。
でも、このお話は、アドラー心理学に基づくものではなく、
私の物語です。
自分が今、向かっている方向が間違っていないと思えた、
大きな出来事でしたので、
自分へのエールも込めて、書いておこうと思いました。
「たましいのおうち」について
木工作家の多胡歩未が、自身の経験から、子どもを亡くしたご家族が前を向いて生きていくための、家族の「かたち」を一緒に考え、オーダーメイドで作ります。