3-4:他人には受け入れられないという思い込み

私はある意味、生まれ変わってしまったので、

あの頃の思考に戻るのは難しいのですが、

できるかぎりを回想してみようと思います。

そしてそれがどんな風に変化していったのかを。

でも、やっぱりあの頃の思考をなかなか思い出せないので、

結論から言ってしまうと(笑)、

結局は自分自身を大切にしていなかった。

という一言に尽きるかと思います。

要するに、

私が私でなかった。

息子が教えてくれたことを

すっかり葬り去っていたということ。

「自分の事を大切にする」

なんていう発想は、私の中にありませんでした。

確かに、やりたいことをやる!

という生き方をしていましたけど、

それは自分の中の表面的なほんの一部分の望みを叶えていただけで、

本当に向き合わなければならなかった、

自分の苦しみや悲しみ、喜びにも完全にフタをしていました。

人生をかけて、

本当の私の気持ちを、

せっせとあの箱に詰め込んでいたということになります。

小学生の時、いじめられていました。

気が強くて、イヤなことはイヤで、

いわゆる女子同士の「みんなと同じ」に違和感があって。

イヤだとはっきり言ってしまうので、

恰好の仲間はずれ要因です。

正直、小学生の頃の記憶がほとんどありません。

友達がいないということは、小学生にとって、

1日の大半を過ごす学校に自分の居場所がないという事で、

苦痛以外のなにものでもありません。

でも、それ以外の選択肢もないわけで、

そういう毎日があたりまえでした。

そこで何が培われたか。

「私は他人に受け入れられない」

という思い込み。

だからなんでも、

一人でやらないといけないんだ!

と思うようになりました。

人には頼れないと。

誰も助けてくれるわけないと。


「たましいのおうち」について

木工作家の多胡歩未が、自身の経験から、子どもを亡くしたご家族が前を向いて生きていくための、家族の「かたち」を一緒に考え、オーダーメイドで作ります。

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