「生きている子と同じようにいろんな事をしてあげたい」ひいろくんの居場所 | 赤ちゃんのお仏壇代わりの手元供養

お仏壇のない方にも赤ちゃん用の手元供養ができるかわいいオーダーメイドお位牌

『妊娠6ヶ月で先天性疾患が見つかり、産まれても生きていけないと宣告されました。

いないと思われるのが一番イヤで、生きている子みたいに接してあげたくて、ここに辿り着きました。主人が見つけてくれたときに、絶対コレにしたいと思いました。』

とご相談を受けました。

思い出を共有して、家族の中心にいられるようにしたい

神奈川県にお住まいのKさんご夫婦から、陽紅(ひいろ)くんの手元供養のご相談を受けました。

先天性疾患で、産まれても生きていけない宣告での出産は、私のパターンと同じで、お話しを聞いていて、全ての経緯と葛藤、決断の様子が分かりすぎるぐらい分かるし、思い出しましたし、乗り越えられたお二人なんだと伝わってきました。

ママ

当事者でないと共有できない気持ちがいっぱいあると思うので、同じ想いをされた方が作ってくれるって思ったら、すごくあったかいものになるんだろうなと思いました。主人が見つけてくれたとき、絶対コレにしたいと思いました!

パパ

ホームページに書いてあった事が刺さりました。『親を悲しませるために産まれてきたのではない』って書いてあって、確かにそんな姿は息子は見たくないだろうなと思いました。

ひいろくんは、この世で生きられない事は分かっていてお腹に入ってきたと思います。それは、パパとママを助けるため。パパとママのこれからの人生のために来てくれて、中絶予定日の直前に、パパの面会時間が来たら陣痛を起こして自分で産まれてきたというエピソードも、パパとママに罪悪感を持たせないためのひいろ君の配慮としか思えません。とってもしっかりした子だと思います。

お見送りして晴れやかな気持ちと周りの人達とのギャップが・・

ひいろくんを亡くしてからまだ10日という日が浅い時点でご連絡をいただき、四十九日までは穏やかに過ごしたいと思いつつも、周りとの距離感がちょっとしんどいとおっしゃっていました。

パパ

元気づけようと思って言ってくれている言葉に違和感を感じたり、いない事になっているのが辛いです。仕事復帰しても気まずそう。

あるみ

そういうのもひっくるめて経験させてもらっている、それこそがギフトって思えて受け取れるといいですね。経験値としてものすごいものもらってると思えるようになれば進んでいけるんですよ😊

ご両親もまたショックを受けておられるそうで、これは当事者ではない分、周りの方が気持ちの処理が追いつかずしんどい思いをするのはよくあります。そんなこともあって、周りが自然に話しかけてくれるようにしたいとのご希望です。

とにかく自由に元気に遊べる場所にしてあげたい

ママ

お腹の中では、動きたくても動けない状態だったので、身体を伸ばして自由に元気に遊んで欲しいんです。胎動とか気持ちとか分かりやすい子で、陽のパワーの子、私達を不安にさせない子でした。

イメージは『ひまわり』だそうで、太陽のように家族の真ん中に、元気に伸び伸び目一杯遊んでもらえる場所を作りたいとのご希望でした。

そんなわけで、ひいろくんの居場所は、【家族の真ん中に、ひまわり。そして一緒に遊べる!】

これが条件になりました。

デザインが決まりそうだったのに・・・?

約2ヶ月後。

ようやくスケッチができましたので、またZOOMで打合せになりました。パパもママもお仕事復帰されていて、全然時間が合わず、パパのみのご参加になりました。

パパ

先週、四十九日で納骨しました。たまに泣いちゃうんですけど、外では日常が戻ってきています。

本当にひいろくんと遊ぶのを楽しみににしていたのが、パパから毎回伝わってくるんです。なので、パパの希望の『一緒に遊べる』条件もデザインに取り入れました。

3パターンを用意してご提案しました。

パパ

思ってたよりすごい!すごく素敵なデザインです!

ぼくの方がふと思い出したりして泣く機会が多くて、だからなんか、一緒に遊べるっていうのがすごくいい!

パパとの話し合いの中で、B案かC案が良さそうとのこと。きっとママも同じ意見だと思うので、スグに決まると思います!とのことで、ママにもスケッチを見てもらってお二人で話し合ってもらうことになりました。

ママ

とても可愛らしくてステキです!

『Bの別案』というのが特に好きです😍

帰宅次第、主人と話し合います🤩

まさかの選択!

なんと!ご提案したA・B・C案ではなく、まさかの『Bの別案』という枠外の答えが・・・!

実は、『B別案』という例外のスケッチが存在しておりまして、ご主人との話し合いの時にも、一瞬チラッとお見せしたのです。でも私もご主人もピンときていなくて、「コレは違いますね・・・」とサラッと流れたスケッチがあったのです。

この『B別案』。さかのぼること2ヶ月。

ひいろくんのデザインに取りかかった時に、一番始めに描いたスケッチなのです。

私がスケッチを描くときは、話し合いの中で感じたご家族のエネルギーをそのままダウンロードして、何も考えずに手だけを動かします。

その一番最初のものでした。

その後、いくつか描いて最終的に選んだモノを3つご提案しました。

でも、その間も何度も最初のスケッチが浮上してくるのです。なのですが、どうしても条件にハマらずにその度に外していました。

ご主人との打合せ当日の朝、もう資料は全て揃っている状態なのに、『B案』を最初のスケッチに置き換えないといけない気がして、急いで描き直したのです。でもやっぱりどうやってもハマらないので、当初の通りご提案しました。

私も一応、気になるので『B別案』としてご主人にチラっとお見せしたのですが、前述の通りサラッと流れました。

それがです!

ママから、まさかのB別案に大興奮の連絡が入りました。

この時点で、私はピンと来ました。

「ひいろくんだ!」

これはひいろくんに(私が)やらされている!と。

なぜなら、私自身が自分の行動に説明がつかないからです。

普通、外したスケッチなんて見せないです。(外した意味ないですから😅)

直前に描き直すとかないです。

流れた話をわざわざ蒸し返して、ママにスケッチ見せるなんてないです。

そして、もう一つ思い出したことがあります。

arumitoyの店舗に(ウチの木のおもちゃの店です)出産祝いを買いに来られたお客様が、名入れをお申込くださったのですが、

その名前が「ひいろ」

だったんです!ひいろって普通に考えても珍しい名前なのに、こんなところでかぶるの!?しかも珍しく私が接客した番に!?(普段あまり店に立たないので😅)

ひいろくんの、猛アピールとしか思えません。

つまり、ひいろくんは、ママが喜ぶのはコレ!って知っていて、私に描かせ、

私に何度も教えていたのです。なのにそれを私が毎回外すっていう・・・😅

挙げ句の果てに「ひいろ」っていう文字まで登場させて、「いい加減に気づかんかいっ!」っていうお知らせまで。(←でもまだ気づいていなかった😅)

このエピソードを私はすぐにお二人に伝えたかったのですが、話し合いの結果を待つことにしました。

例外が採用されました

ひとまずお二人で話し合ってもらってから大至急、打合せをする事になりました。今度はママのみのご参加でした。

ママ

もう、スケッチを見た瞬間にコレだ!って思いました。コレがひいろくんだ!って。

主人の話を聞く前に、もうB別案がいいって言ったんです。もう飛び込んできたんです!

なんかこれだけは譲れなくてごり押ししてます。

もう、ママ、大興奮です。

ところで、B別案のスケッチとはこちらです。

ママ

真ん中にひまわりっていうのが、最初に話したイメージ通りで。主人はすべり台の付いていたC案推しだったんですけど、私が全然譲れなくって・・・

普段はわりと話を合わせるんですけど、今回ばかりは本当に譲れなくて、これだけは今までにないぐらい譲れなくて、ごり押ししちゃうんです😅

あるみ

これで全ての辻褄が合いました。

ひいろくんがコレって言ってますよね。

そんなわけで、例外だったB別案が採用されることになりました!

真ん中に大きなひまわり。

そしてひいろくんのお友達とか遊び道具のブロックを作ります。

パパの希望は・・・

今回のご依頼は、【家族の真ん中に、ひまわり。そして一緒に遊べる!】

が条件だったのですが、ママの勢いに押され、パパの希望だった「一緒に遊べる」要素が薄まってしまったのが気になっていました。

パパと何度かお話しする中で、亡くなったひいろくんと、「もっと関わりたい」というお気持ちを私自身がずっと感じていましたので、ひいろくんのお友達となるブロックのデザインをしてみませんか?と提案させていただきました。

パパは得意ではなさそうでしたが、「やってみよう!」と取り組んでくれることになりました!

制作開始

ようやく制作開始です。この段階までにこんな盛りだくさんな事が起きる子は初めてかも😅

ひいろくん、なかなかエネルギーが大きくてオモロイ子です😆

大きなひまわりを切り出していきます。

写真では分かりづらいですが、横幅で50cmぐらいあります。

けっこう大きいです。

内側も切り出します。どんどん進みます。

ひとまず大枠はできました。

ママ

すでに可愛く、完成がとても楽しみです😆

さてここから、ブロックの制作にはいります。

ママ

ひいろくんのイメージの、スマイリーくんのように表情豊かなニコニコな雰囲気のお友達と、パンダのお友達が作りたいです。

とのことなので、パパとママでデザインしてくれたスマイリーくんと、

ご希望をお聞きして、私が描いたパンダくんを作ることになりました。

(経過の写真がごっそり抜けていますが)ブロックができてきました。

パンダくんもできてきましたので、仕上げに入ります。

面取りして、オイルで仕上げ、最後にお顔を入れます。

漆でお顔を入れました。

漆を乾かしている間に、ひまわりの方も仕上げていきます。

こちらも面取り、磨き、蜜ロウで仕上げ、ブランコを付けて完成です🙌

ママ

ブロックが想像以上にかわいくてびっくりしています!

パンダくんのこてんとした感じとかスマイリーくんのお顔も入って、イラストのまんまで嬉しいです😆

完成しました

毎日、ブロックを並べ替えて、一緒に遊べるひいろくんの居場所です。

ママ

無事に受け取りました!!

本当にお世話になりました。

お友達ブロックをどう置こうか悩みつつ、完成写真を参考に配置してみました。

ひいろくんがいつも真ん中にいてくれて、沢山遊んでいるような感じがして本当に嬉しいです。

主人もお友達ブロックを増やしたいと言っているのでまたお世話になるかもしれません。

この度は本当にありがとうございました!

ひいろくんがようやくパパとママの元に落ち着きました。

「いなかったことになるのが一番イヤ」というパパとママの不安に対して、全力で「ここにいるよ!」って教えてくれたんだなと思います。

今回のエピソードで、天国に行っちゃった子が、どれだけパパとママを見守ってくれているのかというのが本当によく分かりました😊

ステキな体験でした😆

「たましいのおうち」について

木工作家の多胡歩未が、自身の経験から、子どもを亡くしたご家族が前を向いて生きていくための、家族の「かたち」を一緒に考え、オーダーメイドで作ります。